順などを解説した「CALS導入ガイド」である。
CALS導入ガイドは、1994年にMIL−HDBK−59Bとして最新版が出されたが、今後は、国防総省の調達見直し構想(Procurement Reform Initiative)にしたがった改訂が計画されている。
●サービス標準
1 契約者統合技術情報サービス
MIL−STD−974
「契約者統合技術情報サービス」は、契約条項にもとづいて主契約者(プライム企業)から提供されなければならないデータベース機能であり、契約によって発生する技術情報やビジネス情報を、調達者が電子的にアクセスしたり、契約者が電子的に配信する際に用いられ、CALS構想の長期的目標に掲げている情報共有サービス機能と位置づけられている。
「契約者統合技術情報サービス」を提供するデータベースは、以下の機能を保有している必要がある。
・管理機能
・情報サービス機能
・データの形態管理機能
・機密保護機能
・データ検索機能
・データ交換機能
・CITIS基幹機能
2 形態管理 MIL−STD−973
形態管理とは、技術管理手法の一つであり、製品の開発から運用・支援にいたるライフサイクル諸活動に対して“活動のべースライン”を設定し、活動を経済的かつ効果的に実施するための技術管理手法である。
また、製品に対する統制・管理活動を規定したものであり、その実施は、調達側/供給側の二者間契約における調達側の責任と定義されている。
CALS構想における形態管理は、従来の設計や製造に関する製品定義情報ばかりでなく、調達やロジスティックスに関する情報、マルチメディア情報なども扱えなければならない。また、製品定義情報は、仕様書管理、図面管理、技術マニュアル管理、コスト管理、WBS(Work Breakdown Structure)管理、べースライン管理、電子認証管理、ロジスティックス管理などの面から統制され管理されなければならない。
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